カネキン小椋製盆所

機能美を極める

美しく軽い器

美しさと扱いやすさの融合

ろくろ細工で作られる木の器には、見ているだけで引き込まれるような奥行きの深い魅力があります。
まず、見た目の美しさ。ひとつひとつ異なるキレイな木目と、ろくろで挽きあげられた流麗な曲線が鮮烈な個性を放ち、見るものを飽きさせません。
そして、手に取ったときの心地よい手触りにはガラスや陶器にはない豊かな温もりがあり、ホッとするひとときを運んできます。同じ料理でも、木の器で食べると一味プラスされたような満足感を得ることができるでしょう。
まさに、シンプルで美しい形の中に、生活に生きてくる機能を包含した工芸品だと言えます。

また、木の器の大きな魅力のひとつは、とても軽くて扱いやすいという点です。
陶器の器は焼き物ならではの重厚感と存在感があって食卓を華やかに飾ってくれますが、日々の食事での盛り付けや後片付け、さらには使った食器を洗うなど、毎日のこととなると家事の負担は決して小さくありません。特に高齢になってくると、陶器の皿を毎回の食事のメインの器として使うのは結構つらくなってきます。その点、木の器は扱いが楽で、気持ちまで軽くなってきます。使っていただくと実感としてお分かりいただけると思います。

さらに、熱い汁物などを入れても器自体が熱くて持てなくなるといったことがない点も木の器の特徴です。また、ドリンクに氷を入れた状態でも器の外側にほとんど水滴がつかないという、意外と知られていない隠れたメリットもあります。

このように数々の利点を有しているのが木の器ですが、以下にカネキンの商品を具体的に紹介しながら、木の器の魅力を探っていきましょう。

美しく軽い器

ケヤキのラーメンどんぶり

ケヤキのラーメンどんぶり ケヤキのラーメンどんぶり

堅いケヤキの木を挽き出してつくった、非常に丈夫な木のどんぶり椀です。天然木のケヤキのきれいな木目を生かしつつ、漆を塗って仕上げています。熱々のスープを入れても器自体は熱くならないため手に持って食べることが出来る一方で、木の器は熱いものが冷めにくいので、最後まで美味しく食べることができ、体の芯から温まります。

また、ラーメンは決してお上品に食べるものではないので、最後の方はどんぶりに口をつけてスープを飲む方も多いでしょう。そんなときにもこのラーメンどんぶりの形がモノを言います。
写真をご覧いただくと分かりますが、縁の部分が陶器のどんぶりとは違って非常に薄く作られており、さらに外に向けてわずかながら湾曲しています。この薄くてなだらかなカーブを描いた縁の部分が下唇にピタッとくっついて来るので、適量のスープが少しずつ口の中に運ばれてきます。
何より、手に持ったときの優しい肌触りが、今まで常識だった陶器のラーメンどんぶりとは全く異なる感覚を与えてくれることに、ちょっとした感動を覚えていただけるのではないでしょうか。
ぜひ、ラーメン好きの多くの皆さんにお試しいただきたいと思います。
もちろん、ラーメンだけでなく、お蕎麦もうどんも、そして牛丼などドンブリ物にも最適なサイズと形に仕上げています。

ケヤキのラーメンどんぶり

モミの木の皿 漆塗り

モミの木の皿 漆塗り

クリスマスツリーとして使われるモミの木の美しい木目を生かした、直径24cmほどの平皿です。漆で仕上げてあるため適度で上品な光沢があり、軽いながらも、見た目は重厚な存在感を放ちます。

モミの木の皿 漆塗り

炒め物から、とんかつ、ポテトサラダ等々、なんでも自由に乗せられる万能皿としてお使いいただけます。写真はチンゲン菜のニンニク炒めです。

モミの木の皿 漆塗り

さらに、モミの木の皿に乗せると、スーパーで買ってきた握り寿司もいきなり豪華な感じに! もちろんお刺身を乗せても抜群に映えます。
使ったあとは、洗剤でさっと汚れを洗い流して、乾いたふきんで拭いておくだけでオッケーです。

木ままに器まま

木ままに器まま

人間と同じように、木にもいろいろな性格やクセがあります。中には、乾燥させると大きく曲がってしまう木もあります。そうしたチョッとひねくれているケヤキの木だけを集め、その木が持つ個性を生かして作ってみたのが、このユニークな形の器です。「木ままに器まま」という名前を付けました。
それぞれの“ひねくれ具合”をそのまま生かすため、同じ形のものは一つもありません。大きさはだいたい16cmから20cm前後とまとまりなく、高さも6~7cm程度で物によって多少の違いがあります。形が違うから、食器棚でもキレイに重なりませんし、自然木ですから木目の出方もそれぞれすべて異なります。
ですが、それがこの器の最大の魅力です。食卓で放つ個性は、他のお皿の及ぶところではありません。好きな料理を乗せて、あるいはフルーツを盛ってインテリアのように使っても素敵です。 漆で仕上げられ、曲面がしっとりと輝く姿がとても美しいです。

木ままに器まま

側面から見た滑らかな曲線からは、使うたびに天然木の主張や個性を感じることができ、ついつい食卓に並べたくなってしまうから不思議です。

木のフリーカップ

木のフリーカップ

女性の手にもなじむ細身のシルエットにして、滑り落ちにくいようアクセントをつけた、ユニークな形のケヤキ製フリーカップです。
サイズは直径が7.5cm、高さが10.5cmと比較的小ぶりですが、軽くて、口当たりは柔らか。そして漆を塗った表面は手にしっとりとなじみます。写真のフリーカップは赤い漆で仕上げています。
これにビールを注ぐと、きめ細やかでクリームのような泡がたち、旨みを逃しません。飲む前にカップを冷蔵庫で少し冷やしておくと、より一層美味しくなります。

木のフリーカップ

また、ウィスキーの水割りもかなり様になります。一般的な透明なロックグラスにようにウィスキーの琥珀色を愛でながら飲むことは出来ませんが、木のフリーカップの温かみのある上品な木目と手触り感を楽しみながら飲む水割りは、想像以上に格別です。唇に触れたときの当たりの柔らかさのせいなのか、ウィスキーが滑らかに口に中に入ってきます。
そして木のカップには、ガラス製のグラスにはない最大の特徴があります。それは、冷たいドリンクを入れても、カップの外側に水滴がほとんど付かないということです。これはとても大きなメリットです。

ですから、たっぷりの氷を浮かべた水割りでも、テーブルに水滴が垂れたり、持ったときにポタポタと水がしたたり落ちることがありません。ゆったりとウィスキーを楽しむ時間に集中することができます。
カネキンではこの他にも、ビールカップやぐい飲みなど多数の木のカップをご用意しています。

カッティングボード

カッティングボード

無垢の木をろくろで一枚一枚挽き出して作った円形のカッティングボードです。
カッティングボードは日本ではまだまだ日常的に使われていないように思いますが、食事中に食卓に置いて、パンやチーズなどをカットするために利用される木製の板です。
日本の“まな板”は一般的に柔らかい素材で作られていますが、カッティングボードは、パンスライサーのようなギザギザしたナイフを使うこともあるので、硬い素材で作られています。カネキンのカッティングボードにも、寒い地域で育った「栓(せん)」という非常に硬く重い木材が用いられています。ちらし寿司の器にも使われている素材です。

外まわりに溝をいれ、少し真ん中をもりあげる工夫をしてありますので、フルーツや豆腐など、水気の多いものを切ってもつゆがこぼれず、テーブルを汚しません。また、木地のままなので、焼きたてのパンやピザを乗せてカットするのにも最適です。
実は職人にとって、このカッティングボードの加工は非常に難しいのです。特に縁に近い部分に細い溝を入れてありますが、この溝をあまり太くしすぎると食材を置くスペースが小さくなりますし、逆に細すぎて溝が浅くなると水分を貯められなくなるため、ちょうど良い溝の幅と深さを調整していくのに苦労します。
自然木のため木目は一つひとつ違いますが、それもまた魅力になります。

お手入れもそれほど難しくありません。よく木のまな板などは、黒く色がついて取れないと相談を受けることがあるのですが、洗った後に熱湯をかけて立てて乾かしてください。殺菌にもなりますし、黒ずみも出にくくなります。

食卓の真ん中に焼き上がったばかりのピザやお好み焼きを乗せても良いですし、揚げたてのとんかつをカッティングボードの上で豪快に切り分けると、美味しさ倍増です!!

カッティングボード

木のサラダボウル

木のサラダボウル

シンプルな形が魅力の木製サラダボウル(=鉢)です。
栓(セン)・栃(トチ)・欅(ケヤキ)などの木を使い、ろくろで挽き出して作ります。サイズもいろいろ用意しています。上の写真はトチの木で作った鉢で直径は18cm。表面はウレタン塗装でサラっとした仕上がりにしてあります。
木の成長過程で出来たシミや木目をそのまま生かして作りますので、出来上がったものはすべて顔が異なります。また、それぞれの素材に合わせて、オイル仕上げや漆塗りなど、様々な仕上げ方法をお選びいただくことができます。

木のサラダボウル

いつもの唐揚げも、この鉢に盛り付けて出すと迫力満点です。 シンプルながら、美しい木目をたたえた曲線が食卓に華を添えてくれます。

以上、ほんの一部ですが、カネキンの器の特徴とメリットをご紹介しました。
あとは是非、あなたご自身の目と食感で直接ご体感ください。

オイル仕上げ・・・表面に油を塗る技法で、最も素材に近いしっとりとした仕上がりになります。
ウレタン塗装・・・透明の樹脂で覆うことで木目を活かしつつ耐水性を増し、色移りを防ぎます。
漆塗り・・・漆の木の樹液を塗る方法で耐久性が増します。木目とは異なる魅力があります。