カネキン小椋製盆所

音蔵 Ogura

五感を刺激する、
天然木のスピーカー

長野県の南西部に位置する南木曽町。旧中山道・妻籠宿があるこの町の山間部に「木地師の里」と呼ばれる地域があります。木地師とは、ろくろを使って木工品を加工・製造する職人の呼称です。

10世紀以上昔に、近江国で木工細工の職人として始まったと言われる木地師は、加工に適した木材を求めて日本各地を転々と移住し、最後に、良質なケヤキが育つ木曽の地へとたどり着きました。そして、木曽に定住した先人たちが磨き上げたろくろ細工の技は、千年の時を超えて継承され続け、現代の生活にマッチした製品へと受け継がれてきました。
この伝統的なろくろ細工の技術の粋を集めて生み出されたのが、これまで目にしたことのないデザインと、類をみない音質を備えた天然木のスピーカー「音蔵<OGURA>シリーズ」です。

流麗な曲線と、そこに刻まれた木目の美しさ

ケヤキが生み出す
温かみのある音

音蔵にはじめて出会った皆さんは、まず、厳選されたケヤキ材から削り出された流麗な曲線と、そこに刻まれた木目の美しさに魅了されます。そして、スピーカーの前に座って、紡ぎ出されるその音に触れたとき、異口同音に口にするのが「こんなに優しくて温かみのある音は聞いたことがない!」という言葉です。今まで経験したことのない、柔らかく豊潤な音楽空間に包まれるという感覚に、驚きと喜びを感じられる方がほとんどです。

この未体験の音は、ケヤキ材が醸し出すぬくもりと、その独特の曲線から形成される音場から生み出されます。
音蔵のスピーカー中央部のコーンから発せられた音は、“回折(かいせつ)”と呼ばれる効果によって曲線で構成された筐体に沿って背面に回り込み、奥行きのある音の立体空間を作り出します。

流麗な曲線と、そこに刻まれた木目の美しさ
2台のスピーカーによる回折効果
回折効果のイメージ。筐体の独特の形状によって音が背後に回り込む。

目の前にヴォーカルが
立ち上がる

図に示したのが、2台のスピーカーによる回折効果のイメージです。図だけですと分かりにくいので、少し説明を加えます。

音も波ですので波紋のように広がるのですが、波が交差するところは強い音になるため目立ちます。実際には、左右のスピーカーから出た音は、人間の耳にはあくまで二つの音として聞こえているのですが、それを補うのが人間の想像力です。心の中では、ヴォーカルは真ん中に、楽器は奥にあるかのように感じるのです。この効果によって、センターにヴォーカルがくっきりと立ち上がり、前後左右に楽器が位置するように聴こえ、まるで実際の演奏会場にいるかのような空間が生まれます。

もちろん、録音エンジニアたちもそのように聴こえるように録音しています。ハイレゾ音源はマスターテープの音を劣化なく聞けるようにしたフォーマットですが、そのマスターテープには間違いなく楽器位置までが記録されています。それをスピーカーによって再現する効果のひとつが、回折なのです。
壁に反射して戻ってくる音もありますが、それらは弱く目立たないので、残響音や余韻として聞こえてきます。

2台のスピーカーによる回折効果
ヴォーカルはしっかり前に出て、楽器はその背後に広がる。

試行の末に行き着いた究極の素材と形

一般的な四角い箱型のスピーカーでもある程度の回折は起こりますが、この効果が最も働く理想的な形が、音蔵が実現した曲面で構成された円筒形なのです。
しかし、大量生産のラインでは、こうした曲線の円筒形のスピーカーを作ることが難しい一方で、手作業ではコストが掛かりすぎるため、これまで普及品として世に出ることはありませんでした。

そこで、自らもオーディオマニアだったカネキンの小椋浩喜は、回折効果を重視した円筒形のスピーカー作りを、千年受け継がれてきたろくろ細工により実現しようと試みます。様々な種類の天然木を用いてひとつひとつ試作品を作り、音の違いを聞き比べるとともに、形についても試行錯誤を繰り返しながら最も響きの良い形状を探っていきました。

カネキンの小椋浩喜

木材は弦楽器との相性が良く、ボーカルも前に出てくるため、どれもある程度の合格点には達していましたが、中でも、硬さと柔らかさのバランスを備えた“ケヤキ”の木を削り出したものが、抜きん出て力強い音を出すことを発見します。ケヤキは耳に刺さるような金属的な音を発しないので、ゆったりとリラックス出来て、いつまで聴いていても疲れることがない音楽を奏でてくれます。 小椋は、多くの試作機を作って検証を重ねながら、数年の歳月をかけて、ようやく理想的な素材と形に行き着きました。

小椋が目指したのは、千年受け継がれてきた技を現代のニーズに融合させ、いつも聴き慣れたデジタルの音源をまるでアナログのような柔らかく豊かな音として再現し、違和感のない臨場感とともに聴かせてくれるスピーカー作りでした。ろくろ細工という伝統の技術が、その思いを結実させたのです。

回折効果を最大限に発揮する円筒形・・・オーディオに詳しい方なら、これが究極のラウンドバッフルだとお気付きになるでしょう。海外のオーディオ関係者からも絶賛された、極め付けの回折型スピーカー。それが、音蔵シリーズです。

“体全体を包み込んでくれるような音の柔らかさ”

東京在住のある女性ユーザーは、音蔵について次のように話されています。

自宅での音楽の楽しみ

「はじめは、他のスピーカーにはない、丸くて可愛いデザインに魅かれ、この形ならリビングに置いてもいいかなという気持ちで購入しました。でも、実際に音楽を聴いてみたら、その体全体を包み込んでくれるような音の柔らかさと響きが、仕事で疲れた心を思った以上に癒してくれることに驚きました。
これまでも、家のコンパクトスピーカーでいろいろなジャンルの音楽を聴いていましたが、なんとなくシャカシャカした音で、今にして思えば、寝る前に聴いて眠気が覚めてしまったこともあったように感じています。また、コンサート会場で生のクラシック音楽を聴くと音の波を体で感じますが、同じ曲を家のオーディオで聴くと全く感じが変わってしまうため、なかなか家で聴く気持ちになれませんでした。
それに対し、この木製スピーカーにしてからは、どのジャンルの音楽を聴いても気持ち良く感じます。木のスピーカーから紡ぎ出される弦楽器やピアノの響きはとてもまろやかで、コンサート会場のような気持ちの良い音を出してくれます。
このスピーカーのおかげで、クラシックも大好きになりました。ジャンルを超えていろいろなCDを聴くようになり、自宅での音楽の楽しみ方は何倍にも広がりました。」

まさに、小椋が目指した音楽のあり方をご評価いただいたコメントです。

カネキンの小椋浩喜

奥行き感のある音を
感じてほしい

小椋は、ろくろの技術を駆使して製作する、この完成されたスピーカーについて次のように語っています。

「私が最初にスピーカー作りを始めたのは、あくまで趣味の延長でした。奥行き感のある演奏空間を家の中に作りたいとずっと思っていたのですが、求めるような環境を構築するには大規模で高価なスピーカーを導入する必要があるというのが、それまでの常識でした。しかし私は、ラウンドバッフル効果を最大限に高めることができれば、小さなシステムでも奥行き感があって柔らかい音楽空間を作ることができるのではないかと考え、ろくろ細工による木製スピーカーの製作に挑んだのです。それからおよそ三年にわたり、筐体のサイズや形、スピーカーユニットの種類を変えるなどして試作機をいくつも作り、ようやく自分自身が納得できるものに仕上がりました。
そして2014年からは、このスピーカーを製品として皆様にご提供することにしました。自分で言うのもなんですが、“音蔵”を自宅に置いていただくことで、今までに感じたことがない音楽の豊かさと楽しみ方を知っていただけると思います。実際に、これまでオーディオには全く興味がなかった女性のお客様が、“音蔵”の音に触れたことがきっかけで、スピーカーが出す音には右と左以外にも奥行きがあるのだということに気が付かれて、“音蔵”と一緒にアンプなどを買い揃えられたという例もありました。
ぜひ、あなただけの演奏空間を手に入れて、温かくリラックス感を与えてくれる音楽を、毎日の生活で心ゆくまで楽しんでいただきたいと願っています。」

論より証拠。是非あなたの耳で直接この音楽空間をご体感いただきたいと思います。

お部屋の環境や生活スタイルに合わせて様々ななサイズからお選びいただけます
お部屋の環境や生活スタイルに合わせて様々なサイズからお選びいただけます

OGURA LINE UP

音蔵<OGURA>シリーズは、大きく3種類に分けられます。
それぞれの特徴は詳細ページをご覧ください。

回折形スピーカー

回折形スピーカー

美しい曲面が印象的な音蔵シリーズの最もスタンダードなスピーカーです

2wayスピーカー

2wayスピーカー

ウーハーとツィーター2つのスピーカーでさらに豊かな音楽空間を構築します

デスクトップスピーカー

デスクトップスピーカー

ケヤキのボディの振動によりウッドコーンの響きにさらに深みを与えます

下記の場所にて実際に音蔵をご視聴いただくことができます。
視聴可能な商品はF-10P01W および FD-05P01W の2機種です。
「ご予約フォーム」または電話でコンタクトされてからご来訪ください。

The Signature Store
https://www.signature-store.com/index.html